Rocket Juice & the Moon。

かなり昔のこと、アフリカの音楽にどっぷりと嵌っていた時期があって、そのせいでウチのCDラックには、今見ると誰なんだこれ?という、なんだかよく判らないラインアップが並んでいたりするのです。

生来飽きっぽい性格なので、いつの日かアフリカ熱も醒め、昔買った音源を聴くことも無くなって随分経つのだけれど、久しぶりに面白そうなのを見つけたので聴いてみた。


 Rocket Juice & the Moon:2012

  → Amazon.co.jp
  → 通販サイト横断検索
  → 試聴あり

ドラムに元祖アフロビートのトニー・アレン、ベースがレッチリのフリー、そして数多のゲストミュージシャン、それを束ねる blur のデーモン・アルバーン…という面子。

blur や Golliraz に殆ど興味がない自分としては、何故デーモン・アルバーンがアフリカ音楽…と疑問に思ったりもしたのだけれど、彼は10年前にも『Mali Music』というアフリカのミュージシャンたちと作ったアルバムをリリースしているのね。

  → Mali Music - デーモン・アルバーン & Malian Musicians @ iTunes Store

それから昨年リリースの、コンゴ民主共和国の音楽プロジェクト・DRC Musicなんつーのもある。

  → Kinshasa One Two - DRC Music @ iTunes Store

「アフリカ音楽を欧米のPOPシーンへ」という役割は、うちらの頃ならピーター・ガブリエルとかデヴィッド・バーン、も少し前ならポール・サイモンという具合だったけれど、今どきはデーモン・アルバーンなのだなぁ。またあの頃のようなムーブメントが起こるのだろうか。

などと思いつつ、Rocket Juice〜を聴いてみる。

うん、久々に聴く、紛うこと無きアフリカのビート。このウネリやモタりは相変わらず心地が良い。人類の起源はアフリカ、日本の片隅で生きている俺の遺伝子にも、アフリカの記憶が刻まれているのです。俺の中のアフリカが騒ぎだす…。

…と大絶賛したいところなのだが、このアルバム、一曲あたりの収録時間が短すぎる。

うぉぉぉぉぉぉぉぉ来る来る来るぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。。。。。。

というタイミングで、唐突に曲が終わるのです。15分でも30分でも1時間でも連続で、このウネウネと蠢くビートに身を任せ続けてトランス状態へと導いてほしいのに、ほんの3、4分で曲が終わってしまいます。どんなにトークが盛り上がっていても、冷静に「一旦CMで〜す」とそれを打ち切ってしまうタモさんのような淡白さ。

これはいただけない。ここさえちゃんとしてれば満点あげるのに。

こうして、覚醒しかけた俺の中のアフリカは行き場を失って、今日も眠れぬ夜を過ごすのです。

カテゴリ: