スター・トレック:ピカード、シーズン1完結。再び、あの名曲『Blue Skies』と共に。

Mar 29, 2020May 11, 2020

ことし1月の後半からアマゾンプライムで毎週配信されていたスター・トレック:ピカード - シーズン1が完結。

配信開始のときに書いた記事でも触れた序盤のリズム感の悪さ(展開が速すぎたり遅すぎたり)を乗り越えれば、そして『新スタートレック』からの流れを知っていれば、まずまずの良作と感じられるのではないのかな、と。

特に最終回。

終盤の、ピカードとデータとの対話のシーンは、これまでの彼らの関係を反芻する名場面。人の "生" と "死" について、"命" の意味について、なかなかに考えさせられる場面でもありました。

そして対話を終えたピカードが、人工生命・データ少佐に "死" を与えるシーンでバックに流れていた曲は…

2002年制作の、新スタートレック最終エビソードとなる映画『ネメシス』を観ている人にはおそらくピンとくる名曲『Blue Skies』でしたね。Star Trek:Picard で流れていたバージョンはこちら。

Blue Skies feat. Isa Briones:2020

映画『ネメシス』では、ライカーとトロイの結婚式の場面でデータが歌い、そして映画のラストで、データの記憶を移植された B-4 が無意識に口ずさんでいた、あの曲です。

過去のエピソードと現在とを見事にリンクさせる、スタートレックファンの心に響く名演出。素晴らしい。

で、人工生命・データ少佐は "死" によって望みどおりに完全な人間としての生涯を得て、一方、過去の出来事にほぼケリをつけたピカードは新たに有機人工生命として幾ばくかの "生" を得るのです。

要するに Star Trek:Picard season 1 は『新スタートレック』の完全なエピローグであり、それと同時に、文字どおり生まれ変わったジャン-リュック・ピカードの、新しい旅へのプロローグでもあったのだな。

さらば、TNG。

そしてネットの情報では、現時点で少なくともシーズン2は確実に予定されているとのこと。

スタートレックの生みの親であるジーン・ロッデンベリーが作品のテーマとして唱えた「平等と博愛」「愛や友情」。現代ではなかなか難しいこの価値観を信じて、その価値観を果敢に貫き通そうとする頑固老人ピカード(とスター・トレック制作陣)の次なる旅が待たれます。

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