[Internet Radio] MacをSHOUTcastサーバに。

さてさて、ひとまずローカルな環境でいろいろ実験してみましょう。自宅のMacSHOUTcastサーバにして、家庭内LANにブロードキャストしてみる。

ネット放送をするのに必要なのは、とりあえず以下のもの。

  • 送出用のソフトウェア。
  • 送出するソース(素材:音楽・MCなどなど)を送出用のソフトウェアに送るためのソフトウェア

ということで、ネットをいろいろ彷徨った末に、まずはインストールが簡単そうなSHOUTcastを採用してみましょう。

送信用のソフトウェアは「SHOUTcast DNAS Application」、そこに音データを流し込むのは「SHOUTcast Trans」という奴。それぞれSHOUTcast本家のダウンロードページから入手できます。

SHOUTcast DNAS ApplicationのMac OS X版をダウンロード。解凍すると「sc_serv_1.9.8_MacOSX」というフォルダが出来ます。フォルダの中身は

  • sc_serv :実行バイナリ
  • sc_serv.conf :設定ファイル
  • README.TXT

の三種類。

sc_servはコンパイル済みのバイナリなので、自分でコンパイルする必要なし。らくちんらくちん。どこに置いても動くので、UNIX的にはマナー違反かもしれないが、ひとまずホームディレクトリに「shoutcast」というディレクトリ(フォルダ)を作って、その中に「sc_serv」と「sc_serv.conf」をぶち込みましょう。

続いてSHOUTcast Transをインストール。
ダウンロードは同じくSHOUTcastのダウンロードページから。sc_trans_posix040.tgzを解凍すると「sc_trans_040」というフォルダ内に以下のファイルが展開されます。

  • sc_trans_freebsd :FreeBSDでの実行ファイル
  • sc_trans_linux :Linuxでの実行ファイル
  • sc_trans_macosx :Mac OS Xでの実行ファイル
  • example.lst :プレイリストのサンプル
  • sc_trans.conf :設定ファイル

Mac用の実行ファイルと、設定ファイル、プレイリストを、さっき作ったshoutcastフォルダへ移動。

ここまではFinder上で操作しても問題なし。

続いてsc_serv.confとsc_trans.confを編集しましょう。慣れている人はターミナルを開いて vi などで編集。普通のテキストエディタでも開けますが、そのときは改行コードに注意。改行コードはLFで保存するのを忘れないように。

設定項目の詳細な説明(日本語!)は、例えば↓コチラにあります。

  → SHOUTcastでストリーミング|Gentoo Linux Users Group Japan

Linux版の説明ですが、Macでも大きな違いはありません。参考になりました。とりあえずプライベートな範囲にブロードキャストするだけだったら、最低限の設定で大丈夫。最初はエラーをリアルタイムにトラッキングしたいので、ScreenLog=1 に設定しておいた。

ソングリストを作成したら、起動。

Finder上で「sc_serv」「sc_trans」をダブルクリックして起動しても良いですが(自動的にターミナル.appが立ち上がります)、ターミナル.app上からの起動は以下の通り。

# cd /Users/your_home_dir/shoutcast ←sc_servを置いたディレクトリに移動
# ./sc_serv & ←sc_servをバックグラウンドで実行

sc_serv.confで「ScreenLog=1」と設定しているときは、ターミナルにログを吐き出します。リアルタイムでログを眺めなくてもいいときは、「ScreenLog=0」にするか、

# ./sc_serv > /dev/null 2>&1 & ←バックグラウンドで実行しつつログを破棄

と実行します。sc_transも同様に

# ./sc_trans > /dev/null 2>&1 & ←バックグラウンドで実行しつつログを破棄

終了するときは、

# ps

psコマンドでsc_transとsc_servのプロセスIDを調べて、

# kill PID

でプロセスを殺してやれば問題ない筈。

sc_servも、sc_transも、特に何事もなく動いた。

聴いてみる。

ブラウザを立ち上げて、http://localhost:8000 に接続。"SHOUTcast Administrator"というページが表示されて、現在放送中のステータスが見られます。"Listen"というリンクをクリックするとQuicktimePlayer、RealPlayer、あるいはiTunesでストリーミングを聴く事が可能です。

LANに接続されている他のパソコンからも聴いてみる。

「システム環境設定」→「ネットワーク」→"表示"タブから使用しているデバイスを選択→"TCP/IP"タブをクリック。IPアドレスの欄を見ると、このPCのローカルアドレスが判るので、他のPCから http://xxx.xxxx.xx.x:8000 に接続してみる。

バッチリ。他のPCからでも受信可能。

SHOUTcast DNAS Application + SHOUTcast Transという組み合わせで、いとも簡単に音声ストリーミングサーバが実現できました。

とりあえず。


カテゴリ: