Jリーグのクリンチを計算してみる。

さて、プロ野球のクリンチナンバーを計算するページがご好評頂いたようなので、Jリーグのクリンチ/マジックを計算するページを作ってみたのです。

ご存知のとおり、Jリーグは勝点制で順位が争われるので、各種指標は「勝敗(あと何勝すれば優勝/ACL出場確定 etc.)」ではなく「残り試合で勝点をいくつ取れば優勝/ACL出場確定 etc.」で表すことにしました。

サッカーリーグの世界では、野球ほど "自力" という概念に馴染みがないようなのですが、とりあえず以下のように定義します。

あるチーム A が残り試合で勝点 P を加算した場合、他チームが如何に頑張っても、他のどのチームに対しても勝点で上回ることができる = A には自力優勝の可能性がある = 優勝を決めるのに必要な(最小)勝点 P が「優勝クリンチ」。

 (うちでは "必要勝点(自力)"と表記しています。)

で、2013年11月10日・第31節終了時点の例です。

j_clinch_1.png

首位の横浜Fマリノスは、優勝するための "必要勝点(自力)" が "9" です。残り試合が3試合なので、

  • マリノスは残りの3試合を全勝(=勝点9をゲット)すれば、他チームがどんなに追いすがっても優勝できる。

ということが判ります。

対して、2位以下の各チームでは 優勝までの必要勝点(自力) が "-" で表されています。すなわち、

  • 2位以下の各チームは残りの3試合を全勝(=勝点9をゲット)しても、どこかのチームがそれを上回る可能性がある。

…というわけですね。

そして、"必要勝点(自力)" の右隣の数字・"必要勝点(最低限)" です。横浜FMの 優勝までの必要勝点(最低限) のところには "2" とあります。これは、

  • マリノスは残りの3試合で最悪でも勝点を 2 ゲット(0勝2分1敗)できれば、競合する他チームもコケてくれれば優勝できる可能性がある。
  • 逆に言えば、残りの3試合で勝点2をゲットできない場合(0勝1分2敗/0勝0分3敗)には、優勝する可能性が無くなる。

…ということを示しています。

同じ日の下位グループの例です。

j_clinch_2.png

湘南は「降格回避のための必要勝点(最低限)」が "9" です。残り試合は3試合なので、これはつまり、

  • ベルマーレは残りの3試合で勝点9をゲットして、更に競合チームが芳しい成績を残せなければ、辛うじて降格回避の可能性が残っている。
  • 但し、ベルマーレが3連勝したとしても、競合チームがそれなりの成績を残した場合には降格が有り得る。
    今回の例の場合、競合しているのはヴァンフォーレ甲府で、甲府は降格回避のための必要勝点(自力)が 1 なので、具体的には「湘南が3連勝しても甲府が残り試合で1つでも引き分ければ甲府が生き残り、湘南が降格決定」となるわけですね。

…ということを読み取っていただきたいのです。

と、そんなわけで、まだ「数値の見せかたが上手くないな…」とか、毎度おなじみのプログラムミスの所為で、クリティカルな条件下での計算間違いなどが残っているかもしれません。

計算する側としては、J1よりもJ2のプレーオフ争いあたりのほうが面白そうなのですが、今のところはそこまで手が回らなかった…。とりあえず本格稼働は2014シーズンから、ということで、それまでにいろいろご指摘頂けたらと思います。

とは言いつつ、しばらく劣悪なネット環境下に置かれてしまうので、下手したらデータの更新はシーズン終了後にまとめて…という可能性も無きにしもあらずです。ご了承くださいな。

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