愛を求めて旅に出た杉内さん。

やって上がる、やらないで下がるのは当たり前。ただ、いきなり交渉の場で40%、50%ダウンは愛がない」、「(金銭面での評価は当然だけど)野球人生を巨人で全うできる環境、そういう覚悟がわかるように示してほしい」などと、その真意はともかく、世間にはなんだか相当面倒くさい奴、という印象を植え付けてしまった杉内さん。

挙げ句に「昔から巨人ファン」「感情の部分が…」と言われた日にゃ、ホークス好きとしては「ああそうなんだ。いってらっしゃい」と棒読みのセリフで後ろ姿を見送るしかないのです。

最後の最後に結局「去年の更改の席での言動が…」と言い出すのならば、最初から金銭のことも言わず、査定制度にイチャモンも付けず、スッと移籍しておけば良いものを。きっと本人は「ホークスに残留する理由」が欲しかっただけなのだろうけれど、イメージ的にはちょっとマイナスですわな。

まぁしかし、自分が働きやすいと思った職場へ自分の意思で移るのだから、これはもう外野があれこれ言う筋合いのものではありません。

松中信彦や川崎憲次郎を思い出してみても、高額の固定年俸で契約して成績を残せなかったときの風当たりの強さは相当なもの。そんなリスクも抱え込んでの移籍は、安定志向なのか天晴なチャレンジャーなのか、何を思っているのかやっぱりよく判らんなぁ。

そんなこんなで、来シーズンは読売巨人軍の新・背番号18を生暖かく見守るのです。

さてホークス。

杉内の移籍決定で、19勝(ホールトン)+16勝(和田)+8勝(杉内)…と、合計 43 勝分が失われてしまったわけです。こんなことがもしベイスターズの身に降りかかったら大惨事ですが、そこは史上最強とも謳われたホークスです。若手も居るし新加入選手も居る。

それなりに大丈夫なのだ、と思いたい。


 きっと愛がある / 西田ひかる

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