世界一美しいアルバム。


 Domingo / Gal Costa & Caetano Veloso

  →Amazon.co.jp
  → (試聴あり)

歌姫ガル・コスタと鬼才カエターノ・ヴェローゾによる1967年発表のボサノバアルバム。

ただひとこと、美しいのです。

3曲目『Avarandado (夜明けのベランダ)』の美しさと言ったら、もう。
この曲はアルバム『三月の水』の中でジョアン・ジルベルトも歌っているのですが、こっちのバージョンの方が断然好きです。

タイトルの『Domingo』は「日曜日」という意味。

このアルバムが発表された時期と相前後して、ブラジルの音楽界は大きなうねりを迎えてゆくのでした。ひとつはビートルズの影響。そしてもうひとつはブラジルの国情。軍事政権が成立して、芸術・娯楽の分野にも影を落とし始めるのです。

まさに、休息の日曜日が終わって新しい一週間が始まる...。そんな、時代の区切りとなる作品。とまぁ、こんな上手いこと表現した文章をどこかで読んだ覚えがあるのでパクって書いてみた。

このアルバムの後、ガルとカエターノ、そしてカエターノの盟友ジルベルト・ジルたちは、ブラジルの新しい音楽 / 文化のムーブメント「トロピカリズモ」に身を投じてゆくのです。ああ、ボサノバの終焉。

カエターノ・ヴェローゾはバリバリの現役。
幾つになっても新しいことにチャレンジし続ける姿勢は、本国ブラジルのみならず世界中のミュージシャンに影響を与え続けています。

カテゴリ: