Bossa Nova本。

もう暑いからさぁ、冷房ガンガン利かせて室内で読書なんてどうっすか。ボサノバでも聴きながら。

で、オススメのボサノバ関連書籍。
まずはコレ↓。

ボサノヴァ / B5ブックス編

この本はすごく良いです。
ボサノバの歴史を非常に分かりやすく解説してくれています。帯に「ボサノヴァの教科書」って書いてあるのだけれど正にその通りの本。
文章の中に自然にディスクの解説も書かれていて、ボサノバのディスクガイドとしても重宝します。巻末には、簡単な「ブラジル・ポルトガル語講座」も載っていて、これも役に立つ。

無理矢理難点を挙げると、もうちょっと活字が大きかったらなぁ。目がシバシバする。


そしてコレ↓。

アントニオ・カルロス・ジョビン - ボサノヴァを創った男
   / エレーナ・ジョビン 国安真奈

ジョビンの伝記。
原著者はジョビンの妹さん。ボサノバの創始者のひとりで、世界有数のコンポーザーの生涯が描かれています。

本編の後ろに収録されている、ジャズピアニスト山下洋輔の「等身大の栄光 世界にとってアントニオ・カルロス・ジョビンは一人しかいなかった」という文章は必読です。
ふつう、ジャズ側からのボサノバ観っていうのは「ボサノバはジャズの影響で生まれた、ジャズの中のいちジャンル」というジャズ至上主義の、ボサノバ好きからしたら非常にストレスが堪る主張をされるものが多いのですが、この文章は違う。とっても公正な目で、アントニオ・カルロス・ジョビンという音楽家について書かれていて、感激します。

それから雑誌『ユリイカ』の1998年6月号。図書館でバックナンバーを探してみてください。ちょうど10年前、「ボサノバ生誕40周年」にちなんだボサノヴァ特集。
ブラジル音楽界の重鎮カエターノ・ヴェローゾの寄稿文から、J-POPシーンに於けるボサノバの流行に関する記事、THE BOOMの宮沢和史のインタビューまで盛りだくさんの内容で読み応えがあります。
フリーライター・東琢磨氏の書いた、この一文が好き。→ 「あれもこれもボサノヴァなんだろうね。でも、ジョアン・ジルベルトじゃない」。そうなんだよね。ボサノバを聴き込んでゆくと、いつしかジョアンの影ばかり探している自分に気付く。彼の音楽だけがBossa Novaでは無いと思いつつ、結局たどり着くのは、ジョアン・ジルベルト。

まだまだ読書の時間が余ってる、という方はコレも↓。


ボサノバの歴史 / ルイ・カストロ 国安真奈

ボサノバの歴史を描いた大著。
しかしこの本、自分にとってはかなり読みづらい。原著者のルイ・カストロさんの自己主張が強すぎる。読みながらムカムカすることが何度かありました。

まぁしかし、読んでみて損はない。と思う。

ディスクガイド本だったら、コレ↓は如何でしょう。

domingo - music for sunday lovers

ガル・コスタとカエターノ・ヴェローゾの名アルバムからタイトルを拝借したこの本。ピックアップされているアーティストにはちょっと偏りがあるけれど、それはそれで良いでしょう。

もし本屋に無かったら、多分ヴィレッジ・バンガードに行けば棚に並んでいると思います。うちの近所のヴィレバンには、山積みでした。
ということで、充実した読書ライフを。

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