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　何故か怒濤のリリースラッシュを見せる、フランスの歌姫・クレモンティーヌさん。昨年の『アニメンティーヌ』から始まって、2011年に入ると『カヴァメンティーヌ』『お茶の間ベスト』『続 アニメンティーヌ』ときて、新作『バラエンティーヌ』の登場です。

　柔らかなフレンチ・ボッサで奏でられるのは、日本のテレビ番組使用曲の数々。一発めからドリフターズの『いい湯だな』を日本語で歌うクレモンティーヌさん。いい意味で体の力が抜けてゆきます。

　そして特筆すべきは５トラックめ。
　2011年上半期の話題曲『マル・マル・モリ・モリ！』を早くも収録しているのですな。仕事が早いぞ、レコード会社。軽快なサンバ風のリズムに乗せて、フランスが誇る国民的歌手が　♪ツル・ツル・テカ・テカ 歌います。やっぱりこれは、聴き手としては、ニヤリ、というリアクションを取れば良いのだろうな。

　アレンジも、演奏も、もちろんクレモンティーヌのボーカルも高水準。

　ただ、クレモンティーヌさん、これから何処に向かうのだろう…というモヤモヤした疑問が、若干残ります。