ゆっくりとドアに歩み寄るロレンス。
「ロレンス!」
あの時と同じハラの怒鳴り声に振り返るロレンス。
ハラは生涯最高の、そして最後の笑顔でこう続ける。
「メリークリスマス! メリークリスマス、ミスター・ロレンス」
...このラストシーンだけは、何度観ても良いなぁ。1983年の映画『戦場のメリークリスマス』。
当時の(自分にとっての)カリスマふたり - 坂本龍一とビートたけし - が出演、ということで盛り上がった覚えはあるのだが、肝心の映画の中身は良く解らなかった。まぁでもラストシーンと、そのシーンの後ろでゆっくりとフェードイン、そしてハラの最後の笑顔のアップと共にメロディがガツンと鳴り出す坂本龍一の名曲『Merry Christmas Mr.Lawrence』は印象に残っています。
この曲、もちろん『戦メリ』のサントラでも聴けますが、坂本の初期ベスト『グルッポ・ムジカーレ』も良い。これは正真正銘「ベストアルバム」と断言できる選曲。「ベストアルバムってこういうものの事を言うんだよ」って、『なんちゃらBEST』を連発するEXILEに聴かせてやりたい。
ガキの頃、この曲の主旋律を奏でる音色をシンセで再現したくて色々悩んだものですが、このちょっとチューニングが外れた音は、ワイングラスの音をサンプリングしたものだそうで。
この曲のピアノバージョンは、例えば坂本のベストアルバム『/04』などで聴く事が出来ます。
→ Merry Christmas Mr. Lawrence / 坂本龍一 試聴あり
カバー曲も数あれど、原曲のココロを一番伝えているのはコレ↓だと思う。
→ Merry Christmas Mr. Lawrence / 押尾コータロー 試聴あり日本のギタリスト・押尾コータローの、アコギ一本でのカバー。彼のベストアルバム『Blue sky』などに収録。
ヴォーカルものだったら、デヴィッド・シルビアンの『Forbidden Colors』。
→ Forbidden Colours / David Sylvian 試聴ありこれは『戦メリ』のサントラにも収録されている、いわば「公式のボーカルバージョン」。元JAPANのデビッド・シルビアンのねっとりとしたボーカルが曲にマッチしています。
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