映画『L change the WorLd』を監督したのって中田秀夫でしょ。
一番印象に残っている中田監督作品は『リング』なんだけど。
ちょっと思いついたので『リング』と『L 〜』を比べてみる。
共通するキーワードは、
- 未知のウイルス。
- 自分 / 仲間 / 人類の命が懸かっている。
- 事件解決までのタイムリミットが設定されている。
- 『リング』:期限内に、謎の「ウイルス」の正体そのものと、その回避方法を探す。
- 『L 〜』:ウイルスそのものの正体は割れている。それを悪用しようとする団体と敵対しながら、ワクチンの製造を急ぐ。
命をかけた時間との戦い。
しかし。
『L 〜』のほうには、「タイムリミットが近づいている。間に合うのか」っていう緊迫感がまるで無いのさ。
それは何故?
それは明らかに「見る側は、"L"が事件を無事解決する事を、既に知っている」からである。
映画『L 〜』を見に行く人は、たぶん先行する『デスノート』を見ている事だろう。『デスノート』完結編『the Last Name』の最後で、"L"が「安らかに」死んでいった事を知っている。
だから、どう考えても、この『L 〜』で描かれる事件は、途中で何が起ころうともハッピーエンディングを迎えるに違いない。そういう結末を予想しながら見てしまうから、ど〜しても緊迫感は感じられないわな。
そう考えると、結末が解っているのにあれだけドラマを見せてくれた『STAR WARS Episode III』は意外と凄かったのだなぁと思ったり。
ということで、この映画は「タイムリミット内に事件を解決する」というサスペンス的見方をやめて、"L"のキャラクター・生き方・考え方(またはその心情の変化の過程)を見ればいいのではないか、とも思うんだが、そちらもなんだか中途半端。
う〜ん。
というわけで、この映画にキャッチコピーを付けるとしたら
「松山ケンイチを見に行こう!」
もう、これしか思いつかないよ。
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