クラウドファンディングサイト・Kickstarterの話。
最近はITニュース系の記事で「こんな素敵な面白ガジェットがKickstarterに登場」などという記事を目にする機会も多くなって、そしてそれは本当に魅力的な製品で、価格も後々の小売価格に比べてとってもお得だったりするので、何も考えず反射的に "Back This Project" ボタンをポチっとしてしまいそうになるのだけれど。
ちょっと待て。ひとまず冷静に。
サイトにも太字で書かれていますが "Kickstarter is not a store." なのです。あくまで投資。投資の見返りに、完成するであろう製品やサーピスをディスカウント価格で手に入れることができる。
なので、投資したプロジェクトが所定の資金を集めることに成功して、その実現に向けて動き出したとしても、
- 完成予定が大幅に遅れる。
くらいは割とあることで、
- 約束したスペックの製品がいつまで経っても完成しない。
- プロジェクトが明後日の方向に走り出してしまって、当初のコンセプトとは似ても似つかないものが出来る。
- (極々稀に)端っからプロジェクトを完遂するつもりなどなく、金を持ってトンズラ。
…などなど、こちら側としてはどうにも承服し難い結果に終わることもあります。
でも仕方ない。投資だから。リスクだってあるのです。
最近でも、「手のひらサイズのドローン制作プロジェクト・ZANO」の会社が、製品を完成させることなく自主清算してしまったり、「iPhoneのlightning端子から充電可能なBluetoothイヤホン・PUGZ」が、Appleからの承認(MFi)が受けられない…という理由で頓挫しかかっています。いずれも超人気プロジェクト。
なので、"Back This Project" ボタンを押す前に、プロジェクトの説明や "Risks and challenges" 欄をじっくりと読んで実現可能性を見極めることはもちろん、
- そのクリエーターは、以前にプロジェクトを完遂したことがあるか。
- コメント欄でのやり取りや情報公開が誠実で信頼が置けるか。
- あなたが投資しようとしている金額がもし全部失くなったとしても平静を保てるか。
と、諸々を考えた上でいきましょ。投資なのだから。
…と、自分への戒めも込めて書いておく。
ま、Kickstarterは、プロジェクトの締め切りまではキャンセル可能なので、とりあえずポチっとしてからクローズ間際まで熟考する…という手も使えるので、お互い失敗しないようにしましょうね。
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