交流戦期間中は、勝利しても優勝消滅クリンチが減ったりする。

PC版へ 2014年06月18日

プロ野球・クリンチナンバー計算ページこんな質問をいただきました。

交流戦にて最近、セ界で読売のみが勝利という日がよくありますが、その時読売の優勝消滅クリンチが減るのはなぜですか?

この状況、例えば 6月13日→6月14日 に生じていますね。13日の全試合終了後の読売の優勝消滅クリンチは 52.5、翌14日は読売が勝利&その他のセ・リーグのチームが全て負けで、その日の読売の優勝消滅クリンチは 52.0 に減りました。

優勝消滅クリンチは「自分にどんなに有利な条件」であっても「これだけ負けてしまえば優勝がなくなる」という敗戦数です。つまり数字が大きいほど余裕がある、ということですね。

読売は勝利したにも関わらず、優勝消滅へのカウントダウンが半歩進んでしまった…ということなのですが、説明してみます。

6月13日の全試合終了時点を考えてみます。計算して弾き出された読売の優勝消滅クリンチ = 52.5 。すなわち、残り83試合を30勝52敗1分で行くと、どうやっても優勝できない…という意味です。

さて、残り試合の星勘定を定めた場合に「読売にとってできるだけ有利な条件」を考えると、「通常のリーグ戦ではできるだけ勝利(し、できるだけ負けないように)する」というのが良い筈です。通常のリーグ戦に自身の負けを組み込むと、同一リーグ内のライバルチームの勝ち星が増えて彼らの勝率が上がってしまうので、結果、読売にとって不利になってしまいますから。

この時点での読売の残り試合の内訳は、

残り83試合を30勝52敗1分で行くとして、上記の「自分にとってできるだけ有利な条件」を当てはめると、

…という星の振り分けが「読売にとって最適」です。計算の結果、この「最適な場合」でも読売に優勝の可能性が無い…ので「優勝消滅クリンチ=52.5」となります。

さて、翌6/14。この日は読売が勝利、読売以外のセ・リーグのチームがすべて敗戦、という結果でした。前日からの読売の状況の変化は、交流戦を1試合消化し、その試合で勝ち星を挙げた…ということです。

あれ、「交流戦の残りを全敗する」というのが読売にとっての最適条件だったのに、その試合で勝利してしまったわけです。せっかく勝利したのにおかしな話ですが、勝利したために前日までの最適条件から外れてしまったわけですね。

なので、前日の優勝消滅条件からちょっとだけ状況が厳しくなってしまいます。実際に計算してみると、

だと優勝がなくなる。この日の優勝消滅クリンチ=52.0。

…ということになるわけです。

ちなみに、仮にこの日読売が敗れたとしたら、それは「優勝の可能性が残るために許容されている敗戦数をひとつ消化してしまう」ということなので、優勝消滅クリンチは 51.5 となります。

相変わらず説明がクドくて解りにくいかも知れませんが、ご容赦を。

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