濃密な四時間のゲームを制して、遂にホークスがクライマックスシリーズを勝ち抜けました。ここまで本当に長かった。観ていただけなのに疲れたよ。心地よい疲れだけれど。
今年は去年とは違って、今日この日、第3戦のチケットしか手に入れられなかったのですが、正にその日に決めてくれるとは。ヤフードームで、生で味わう感激の瞬間。何年もの間、待ち続けていた瞬間です。
試合は杉内と涌井との素晴らしい投手戦。今シーズンは今ひとつだった涌井が、今日に限っては全く隙のないピッチングを続けます。走者を溜めても、後一本を許さない涌井。後一本を打てないホークス。延長10回表、遂に先制するライオンズ。
万事休す。でも…。
スタジアムで生観戦していると度々感じるのだけれど、「その日の空気」みたいなものがあるのです。どんなに押し気味の展開であっても「今日はたぶんダメだなぁ」という空気が充満している日もあれば、どんなに劣勢でも「きっと大丈夫」という日もある。不思議なんだけど、そういう「気」は割と正しいのです。
今日は「大丈夫」な日だったのです。いくらチャンスを潰しても、延長で先制されても、その「気」はブレること無くドームに充満していたのですよ。
で、長谷川の同点打。そして耐えるホークス救援投手陣。
馬原が12回の表をゼロに抑えた時点で、ホークスのCS勝ち抜けが決定。ライトスタンドからちらほらと投げ入れられる紙テープ。ベンチから思わず飛び出してしまう松中さん。
でもまだ試合は終わらないのです。折角、長年続いた苦悩の歴史にピリオドを打つ試合、引き分けなどという中途半端な結果で終わらせてはいけません。
で、ふたたび長谷川。劇的なサヨナラタイムリーで大団円。新しい歴史の始まりに相応しい、素晴らしいエンディングではないですか。内野に集まる選手たち。ドームの屋根から途切れなく舞い降りる、キラキラとした紙吹雪。照明を反射して、それはもう綺麗。なでしこジャパンのW杯制覇のときに観たわこんな光景。
クライマックスシリーズを突破した今のチームを目の当たりにしてみると、今までのチームはやっぱり「何か」が足りなかったんだろうなぁ。その時々では「このチームは強い。大丈夫な筈。なのに何故CSを勝ち抜けないんだろう」と不思議に、そして悔しく思ったりしたのだけれど、今年のチームと比べたら、やっぱ何かが足りなかったんだわ。
今年くらいの「何か」が無いと日本シリーズには出れないんだねぇ。
…と興奮と感動のせいで長々と書いてしまいましたが、まだシーズンは終わっていない。次は日本シリーズ。待ってるよ、ドラゴンズ。
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