しばらく前に放送されたNHKスペシャル『シリーズ JAPANデビュー・アジアの"一等国"』。日本統治時代を知る台湾の年配の人たちの言葉を通して、日本の台湾統治の暗部をえぐり出す...というような内容だったのですが。
日本の教育を受けた日本語ペラペラのご老人たちが、日本統治時代の恨みつらみを辛辣な表現で涙ながらに語る...テレビを見ながら「ちょっと違和感があるなぁ」なんて思っていたのです。
そしたらやっぱり、各方面から批判が出始めているようで。
→ 証言の「断片」のみ放映--台湾の被取材者が怒る反日番組「NHKスペシャル/シリーズJAPANデビュー」:台湾は日本の生命線!
どんな意図があって「台湾=実は反日感情が強い」という筋書きに沿った番組に仕立て上げたのか...は置いといてですな。
番組内でインタビューを受けていた柯徳三さんの著書はコチラ。番組での(編集された)発言とは、ニュアンスが全く異なります。
台湾の歴史を知るのには、この本↓がお薦め。
古代から植民地時代、日本の統治時代、そして戦後...の台湾の通史が、おかしな主義主張のバイアスなしに語られています。
これらの本を読んだり、実際に台湾で現地の日本語が達者なおじいちゃん・おばあちゃんと話し込んだりした感じだと、「日本の統治時代は悪いこともあったが良いこともあった。まぁプラスマイナス・ゼロ。戦後にやって来た国民党よりはだいぶマシ。中国共産党よりは、かなりマシ」といったところじゃないかなぁ。だからといって、胸を張って威張れることではないのだけれど。
国策として「反日教育」「歴史歪曲・捏造」をしているような、どこぞの近隣諸国の人たちと違って、日本統治時代の良かったことも、悪かったことも、オトナの口調で語ってくれる台湾の人たちが大好きです。
日台間で過去に起こったことを冷静に踏まえた上で、現在のこと、未来のことを腹を割って話せるような関係を続けていきたいものですなぁ。
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