で、マカオの地元スーパーに行って、水だとかローカルなお菓子だとかを物色していたら、店内のスピーカーから聴き覚えのあるメロディが。
サザンオールスターズの『真夏の果実』。男女のデュエットで、中国語のカバーバージョン。歌詞の意味は判らんのだが、雰囲気もアレンジもいいんだわ。
帰国してから調べてみたら、ありました。コレ↓。
女性の方は薛凱★(フィオナ・シッ:Fiona Sit)というひと、男性の方は方大同(カリウ・フォン:Khalil Fong)、曲名は『復刻回憶』。※★は王偏に其
フィオナさんは、歌に映画に大活躍の香港のスター。カリウさんも香港で大人気のR&Bアーティストだそうだ。この曲は、フィオナさんの初めての北京語アルバム『It's My Day』に収録されているようです。
でまぁ、中国版の『真夏の果実』を聴きながら買い物カゴを下げて店内をうろついていたのです。
サビのところ、この中国語バージョンでもハモるわけですよ。「四六時中も好きと言って」のところ。フィオナとカリウが、まるで原坊と桑田さんのようにハモるのです。
ん?
ふと横を見ると、地元の女性 -20代半ばくらいだろうか- が商品棚を眺めながら、店内に流れる『復刻回憶』をハミングしていました。こっちが吟じていたのは男声パート、彼女が歌っていたのは女性パート。見事なコーラス。ニッポン人のおっさんとマカオの女の子の、奇跡のコラボレーション。
不意に彼女が振り向いて、ニッポン人のおっさんとマカオの女の子は、一瞬だけスマイルを交換したのです。すぐにそれぞれの買い物に戻っていったので、それは本当に一瞬だったのだけれど、生まれも育ちも、話す言葉も違うふたりのココロが、『真夏の果実』を介して通じ合ったような気がしたのです。
音楽があれば、言葉は要らない。
音楽は、確実に国境を越える、という話。
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