プロ野球に勝ち点制を導入してみた。

勝ち点制プロ野球 ポ・リーグ|freefielder.jp

昔から「1点差でも10点差でも、1敗は1敗 / 1勝は1勝」という考え方が嫌いなのね。

もちろんプロ野球は最高勝率を目指して長いシーズンを戦うわけだから、「大敗しているときはその試合を諦めて戦力を温存する」という落合さんのような考え方が確かに合理的なのかもしれない。今日敗れても、シーズンが終わったときにてっぺんに居ればいいんでしょ、って、これは正論。

でも、試合を途中で放り出されたら、見ている側としては非常につまらない。その試合を観に来ているファンとしては、たとえ10点ビハインドだとしても全力で追いかけて、少しでも点差を詰めにかかる … かつての長嶋ジャイアンツみたいなチームのほうが面白いでしょ。

要するに、10点差の勝利は1点差の勝利よりも価値がある、10点差負けは1点差負けよりも低い評価を受けて当然 … という価値観で試合をしてもらいたいわけですよ。

そういう「無駄な努力かもしれないけれど観ているほうは面白い」という試合をするチームを評価するためのポイントシステムを、実際のペナントレースに導入してみた。

  → 勝ち点制プロ野球 ポ・リーグ|freefielder.jp

「ポイント制リーグ」だから「ポ・リーグ」。ま、あまり深くは考えないでください。

試合ごとの結果と得失点差に応じて、チームに勝ち点を与えます
  • 1点差での勝利 → 3ポイント。そこから得失点差が 1点 広がるごとにボーナス 0.5 ポイント加算。
  • 1点差での敗戦 → 0ポイント。得失点差が 1点広がるごとにペナルティ 0.5 ポイントをマイナス。
  • 引分け → 両チームに 1ポイントずつ加算。

1 - 0 の試合だったら、勝ったチームに勝ち点 3、負けたチームはゼロ。
10 - 0 だと、勝ったチームが +7.5、負けたチームは -4.5ポイント。
がんばって 10 - 9 まで追いついたら、勝利チームには +3 ポイント、負けたチームはゼロ…となります。
つまり、
  • まずは「勝利を目指す」というのが大前提。その上で、
  • 勝っているチームは最後まで力を緩めず、大量得点差での勝利を目指す。
  • 負けていても最後まで諦めないで、できるだけ点差を詰める。
そんな戦いかたをするチームが上位に来るのがポ・リーグです。正に、ファンを楽しませる野球をするチームの条件と一致していませんか。


試しに 2011シーズンの結果を出してみた。

  → 勝ち点制プロ野球 ポ・リーグ 2011アーカイブ

投打に圧倒し、実際のペナントレースでも独走したホークスが所属するパシフィックはさておき、セントラルではジャイアンツが優勝! タイガースも実リーグより順位を上げ、逆にドラゴンズ、スワローズは実際のペナントレースよりも順位を下げています。

現実のリーグ戦での価値観で言えば「非常に合理的」な戦いをした昨年のドラゴンズ、シーズン総得点が総失点を下回っているのにもかかわらず好結果を出した(つまりおそらく監督采配が冴えていた)スワローズがやや低迷。

反対に、順位を上げた2チームは、現実世界の価値観では「得点効率が悪い」「無駄な粘りが多い」「采配がちょっとアレ」ということが言えるかもしれません。しかしその「無駄な粘り」こそが、ポ・リーグには必要なのです。

ちなみに2010シーズン・パシフィックの最終結果。

  → 勝ち点制プロ野球 ポ・リーグ 2010アーカイブ(パシフィックのみ)

こちらはマリーンズが優勝。実際のリーグでシーズン最終盤まで熾烈な優勝争いを繰り広げたホークスとライオンズはそれぞれ 4位 と 3位 に沈んでいます。この年の各チームの印象とポ・リーグ順位、なかなか一致しているような気がしますな。


構想半日、プログラミング半日で安直に立ち上がった新リーグ、お楽しみください。


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