守護神、復帰。

9回の表、カープ最後の攻撃が始まろうとしている。マウンドの脇には、藤田学ピッチングコーチ。投手交代である。スタンドの、決して多くない観客たちがざわつき始める。

場内アナウンス。
「ホークス、選手の交代をお知らせします」

観客が、一斉に耳を澄ませる。
「ピッチャー、陽に代わりまして...」ウグイス嬢が、一瞬タメを作る。あの男の名前が呼ばれる前だけに作られる、一瞬の、間。そして。

「馬原」

割れんばかりの拍手と大歓声。小走りでマウンドに駆け上がる背番号14。

いやいやいやいや、久しぶり久しぶり。今年3月のオープン戦以来の馬原。あの頃は、まさかシーズン前にリタイアするとは思えないくらいのピッチングだったのだが。

Image612.jpgヤフードームでのウエスタンリーグ公式戦。ホークス二軍 vs カープ二軍。

9回表に登板したホークスの守護神・馬原の復帰マウンド。
先頭打者にはストレート一本やり。148キロ → 147キロ → 148キロでファーストゴロ。
2人目にはスライダーから。132キロ → 144キロ → 147キロ → 137キロ。得意の高速フォークで空振り三振。
3人目、一軍でも活躍していた喜田剛に対しては、初球の147キロのストレートをライト線に弾き返されるツーベース。
4人目にもスライダーから入る。128キロ → 143キロ → 144キロ → 149キロ → 137キロの変化球を引っ掛けてショートゴロ。ゲームセット。

2 - 0 でホークス二軍の勝利。

今日の馬原は最速149キロ。もう一段、スピードが乗ってくれば一軍復帰でしょうか。出来るだけ早く。お願い。

さて今日のスタメンは、
1番 仲澤
2番 森本
3番 本間
4番 レストビッチ
5番 荒金
6番 小斎
7番 江川
8番 吉川(育成選手)
9番 荒川
P    大田原
...という、二軍に置いておくのは勿体ないが、一軍レベルだとやや物足りないというメンバーたち。誰か上に昇格して、一軍に喝を入れてはくれないだろうか。と思いながら試合を観ていたのだが、今日の打線は皆さんいまひとつ。大田原は、変化球のコントロールが抜群。5回まではほぼ完璧なピッチング。良かった。まだ二十歳。じっくり鍛えて一軍を目指してくださいな。


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